林業
こうちフォレストスクールの開催業務(林業振興に関わる業務)
地方移住検討者等を林業の担い手へ
林業は、森林・国土を保全する重要な産業です。我が国の森林面積の約4割(1,020万ha)が人工林であり、その半数が主伐期である50年生を超えています。しかしながら、その資源を十分に活用しきれていない状況にあり、特に林業に携わる担い手の不足が課題となっています。林業従事者数は、長年減少傾向にあり、昭和55年は14.6万人でしたが、平成27年には全国で4.5万人にまで減少しています。一方、都市部から地方へ移住する人や都市部では自然の中で働きたいと考えている人が増えて来ています。
こうした状況を踏まえて、都市部の移住検討者等に林業に関心を持ってもらい、林業就業に向けた行動を促していくことが求められています。
林業の魅力と危険性を包み隠さず伝える。
本業務は、森林率84%である高知県の林業の担い手を確保することを目的に、UIJターン希望者や林業に関心を持つ人を対象としたスクールを東京と大阪で開催しました。さらに高知県内では高校生も対象としたスクールを開催しました。
スクールでは、林業従事者との対話を通じて、林業現場の様子や仕事内容を参加者に本音で伝え、林業に対する理解促進や不安解消に努めました。その結果、東京や大阪から高知県へ移住し、林業事業体への就職や、高知県立林業大学校へ入学し林業スキルを学んだ後に林業就業する道を選んだ方々が多くいます。
林業就業へ繋げるには、はじめに林業の魅力を伝えるとともにリスクを認識してもらうことが大切です。そして次の行動を喚起する仕組みと丁寧なサポート及び受入環境の整備が必要です。高知県はこれらの環境と体制が整っているからこそ得られた成果であると考えています。
さらに、RPIでは、「緑の雇用事業の普及ポスター」や「林業就業支援講習を紹介するWEBサイト」の運営支援を通じて、林業の担い手確保に関わる事業にも携わっています。また、きのこ類や山菜に代表される特用林産物の需要拡大の支援にも取り組んでいます。
「林業就業」×「移住」による林業・地域振興の展開
全国で林業の担い手が求められています。人口が集中する都市部で働く人の中には、未来の林業の担い手が沢山います。ターゲットに対して林業を知り・興味を持ってもらう機会を提供し、さらに林業体験や職場見学、就職マッチングなどの多層的な支援を通じて、林業の担い手を育成・確保していくことが求められます。そして、林業の担い手は地域の担い手でもあります。RPIの地域づくり支援のノウハウも活かした林業振興に取り組んで参ります。
こうちフォレストスクール開催業務
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期間
H29年度(2017年度)~H30年度(2018年度)
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クライアント
(公財)高知県山村林業振興基金
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関連事業
林業就業支援ナビWEBサイト運営支援(H25年度~、全国森林組合連合会)、緑の雇用事業普及ポスター制作(H26年度~、全国森林組合連合会)、外食産業等と連携した特用林産物の需要拡大対策事業(H29年度~、林野庁)