観光振興計画
第五次上越市観光振興計画策定支援業務
地域経済活性化に加え、地域住民の愛着・誇り醸成のための手段としての観光地づくり
選ばれる観光地とは、魅力となるコンテンツ(食・スポット・体験等)や地域ならではの雰囲気、地域住民との交流・コミュニケーションなど、様々な魅力的な要素が地域の強い特色となり、来訪者の「行ってみたい」「行ってよかった」という気持ちを刺激してつくられます。それが、地域住民の愛着や誇りにつながり、地域全体が活性化することが期待できます。
2015年3月に北陸新幹線の長野・金沢間が開業しました。その沿線に位置する上越市では、これを交流人口の拡大と観光振興を図る大きなチャンスと捉え、観光振興計画の策定を行いました。策定にあたっては、観光客誘致による地域経済の活性化を図るとともに、今後到来する人口減少、少子高齢化の構造変化、さらには厳しい財政状況を見据えながら、市民が観光を通じて、培われてきた豊かな地域資源の魅力を再認識し、観光資源として魅力を高めながら域内外の交流を促進することで、魅力的な観光地域を形成することを目指しました。
“ありたい姿”から考える計画策定フロー
上越市ではこれまでも数多くの観光振興施策を展開し、また、広い市域に豊富に存在する観光資源を活かしたイベントを数多く行っています。ただ、ひとつひとつが単発型の施策・イベントに終始する傾向がみられ、悩みの種となっていました。
そこで、“ありたい姿”を掲げ、その実現のために、どのような施策の展開が必要なのかを考える計画策定フロー(バックキャスティングによる計画策定フロー)を採用しました。
“ありたい姿”(本計画の目指す姿)を『地域住民が誇りと愛着を持ち、住み続けたいと思う「すこやかなまち」を目指すとともに、観光に対する市民の意識を醸成することにより、「住んでよし、訪れてよし」の魅力的な地域として来訪者から選ばれるまち』と位置づけ、それを実現するための重点方針→基本方針→基本施策→施策の柱→具体的な取組・事業というように段階を経て検討・整理を行いました。
また、広い市域を一括して論じるのではなく、各地域の強み・弱みを分析し、観光地としての熟度によりエリア分けを行い、それぞれに適応した計画策定を進めました。
計画推進状況をプレイヤー自身が定期的に把握できる「計画推進に向けたシナリオ」の設定
計画期間中も、定期的に計画推進状況を把握し、万が一、遅延や想定外の変更が生じている場合、スピーディに軌道修正を図ることが重要です。
そのため、第五次観光振興計画において、具体的な取組・事業のひとつひとつに対し、取組主体と取組スケジュールを整理した「計画推進に向けたシナリオ」を設定しました。これにより、取組・事業の進捗状況について、市や取組主体自身にて的確に把握することが可能となり、円滑に計画を推進できるよう配慮しました。
第五次上越市観光振興計画策定支援業務
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期間
H27年度(2015年度)
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クライアント
新潟県上越市