離島・半島振興
半島地域への移住・定住等の促進と情報発信業務
半島・離島地域における移住・定住促進の意義
半島や離島は、三方または四方を海に囲まれ、都市部や本土との間のアクセス条件が悪い、平地に恵まれず、水資源が乏しいなどの地理的制約があります。このため、人口減少や高齢化、社会経済の衰退等の進行が懸念される地方都市や農山漁村と比べても、産業経済や社会生活などさまざまな面で条件不利な状況にあり、地域社会そのものの存続、持続可能性の危機に直面している地域も少なくありません。
一方で、半島・離島には、豊かな自然環境とこれを背景とした地域密着型のなりわい、歴史文化、伝統的な技術など他には例を見ない多様な資源・魅力があることから、これらの資源を活かした地域活性、ビジネス創出の取組等が各地で展開されています。
今日、全国的に移住・定住施策が展開されていますが、とりわけ半島・離島では地域コミュニティ及び地域活性の担い手となる多様な人材の確保が喫緊の課題となっています。
UJIターン、関係人口づくりの多様な取組
UJIターン施策の一環として、定住でもなく観光でもない、地域や地域の人々と緩やかにつながる「関係人口」づくりへの関心が高まっています。
本業務では、とくに若い世代をターゲットに、半島への移住・定住、関係人口の創出に資する方策・ヒントを得ることを目的として、半島各地でのUJIターン施策の取組に関するアンケート調査、事例調査等を行い、有効な取組を収集するとともに、現地で移住・定住人口の受入に取り組む団体や人材等への取材を行いました。その過程で、行政の移住定住施策とともに、民間企業や団体、集落、個人等が主体となったマッチングや受入体制等が有効に機能していること、官民問わずきめ細かい顔の見えるコミュニケーションが移住定住・定着に寄与していることに着目しました。加えて、全国的にUJIターンの地域間競争が激しくなる中で、〝半島〟という地域のまとまりを活かすことで、効果的に周知を図り、多様な受入の機会を提供しうることを再発見しました。
調査の過程で、移住定住をテーマとするローカルメディアと連携し、各地の取組及び取組の担い手人材にフォーカスしたレポートを広く発信するとともに、半島地域の振興や移住定住に取り組む行政職員等を対象とした「半島のじかん」を開催し、半島地域での移住定住の有効なあり方について投げかけを行いました。
半島地域への移住・定住等の促進及びその効果的な発信に向けた検討調査業務
-
期間
H30年度(2018年度)
-
クライアント
国土交通省